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2015.06.19

第17回 観る将棋ファン


囲碁・将棋チャンネルでは以前からしばしば対局の生中継を行っていますが、銀河将棋チャンネル(ネット放送)でも生中継を行うようになりました。
写真は前期王将戦挑戦者決定リーグプレーオフの中継現場の様子。皆さんの元へ対局の様子を届けるために、大勢のスタッフが関わっているのです。

 ここ数年、公式戦を鑑賞する手段が急速に増えつつあります。例えば、日本将棋連盟モバイルでその日の対局をチェックするのを日課としている人は多いのではないでしょうか。また、多くのタイトル戦で中継を行うようになり、用事がなければ一日中パソコンの前に張り付いて対局の模様を眺める、という方もいるかもしれません。もちろんテレビ放送でもプロの将棋を見られます。このコラムをご覧になっている方は、当然(?)囲碁・将棋チャンネルで銀河戦をはじめとする公式戦を見て下さっているかと思います。
 さて、このように現代においてはプロの対局を見ることが手軽にできるようになりました。それに伴い、見る側にも大きな変化が生まれています。
 みなさんは「観る将」という言葉を聞いたことがありますか?初めて聞くという方も多いのではないでしょうか。というのも、観る将という言葉が聞かれるようになったのはほんの3年程前のことなのです。
 「観る将」とは、自分が対局するよりも、プロの対局を観戦する方が好きという「観る将棋ファン」のことです。彼ら(彼女ら)の中には、棋譜の内容に注目するという伝統的な将棋ファンもいます。ですが、特筆すべきは将棋がほとんど分からない層もいるということ。そういった人たちはいったい何を楽しみに観戦するのかというと、棋士の対局姿を見て楽しむのです。皆さんもご存知のように、対局室の光景というのは独特で、いわば非日常の世界です。将棋のルールも知らない人がテレビやネットを何気なく見ていて、たまたまふとした拍子に対局中継が目に入る。そこに映し出される非日常の世界に引き込まれ、将棋に興味を持つというパターンは、意外と多いようです。
 興味を持つ対象もさまざまで、対局室の独特な雰囲気が好きな人から、お気に入りの棋士が考える姿を見たいという人までさまざまです。最近では、盤上と全く関係ないことが話題になることも少なくありません。例えば前期王将戦七番勝負では、郷田真隆九段(現王将)が対局中に孫の手を使うという珍しい光景が中継され、一部の観る将の間で話題となりました。
 また、観る将は棋士の追っかけをすることもあります。タイトル戦の取材で地方に行くと、前夜祭会場に見覚えのある一般客がちらほら。そう、彼らはタイトル戦に出場している棋士を追いかけて、日本全国を渡り歩いているのです。棋歴が長い方は、あの羽生フィーバーを覚えているでしょうか。当時羽生名人の追っかけが多数誕生し、話題となりました。あのころと異なる点は、追っかける相手は羽生名人に限らず、森内九段・郷田王将・豊島七段など、幅広い棋士が対象になっているということです。
 純粋に盤上のみに興味がある層からすれば、観る将、特に将棋が分からないのに観戦している人たちは不思議な存在かもしれません。ですが、反対に考えると、そういった人達をも引きつける何かが将棋にはあると言うこともできます。楽しみ方は人それぞれですが、そういったことを頭に入れて観戦すると、また違った楽しみ方を発見できるかもしれません。

 当コラムは、二・三週に一度のペースで更新していく予定です。 また、皆様のご意見ご感想、取り上げてほしい題材などお待ちしております!お問い合わせメールフォームよりお送りください。
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