ホーム / 将棋 / 将棋スペシャル / A級順位戦リーグ最終局 将棋界の一番長い日 完全生中継 / 最終局見どころ
第73期A級順位戦もいよいよ最終決戦の時を迎えた。今期は近年稀に見る大混戦となっている。8回戦終了時点で9名が挑戦・残留争いのいずれかに絡んでおり、最後まで予断を許さない状況だ。見どころ満載の最終局へ向けて挑戦・残留争いの状況を整理しておこう。
羽生善治名人への挑戦者候補は行方尚史八段、久保利明九段、渡辺明二冠、広瀬章人八段の4名。現状で有利な位置にいるのは行方・久保で、それを渡辺・広瀬が追う展開となっている。各棋士の挑戦権獲得の条件は以下の通り。
久保九段は同じ挑戦権を争う渡辺二冠との対決。挑戦権獲得の条件は行方八段と同じであり、自身が勝利し、行方が敗れると挑戦権獲得が即決定。行方も勝利した場合は両者でプレーオフとなる。
自身が敗れた場合は、行方が敗れないとプレーオフに持ち込めない。その場合、行方・久保に渡辺二冠を加えた3名によるプレーオフ以上が確定し、更に広瀬八段も勝利した場合は広瀬も加えた最大4名によるプレーオフとなる。
行方八段は森内九段との対決。自身が勝利し、久保九段が敗れると挑戦権獲得が即決定。久保も勝利した場合は両者でプレーオフ決戦となる。
自身が敗れた場合は、久保が敗れないとプレーオフに持ち込めない。その場合、行方・久保に渡辺二冠を加えた3名によるプレーオフ以上が確定し、更に広瀬八段も勝利した場合は広瀬も加えた最大4名によるプレーオフとなる。
渡辺二冠は同じ挑戦権を争う久保九段との対決。挑戦権獲得のためには、まず自身の勝利が絶対条件。その上で行方八段が敗れれば、プレーオフに持ち込むことができる。その場合、行方・久保・渡辺の3名によるプレーオフ以上が確定し、更に広瀬八段も勝利した場合は広瀬も加えた最大4名によるプレーオフとなる。
広瀬八段は挑戦権争いでやや遅れを取ってしまったが、挑戦への可能性はまだ残されている。最終局は三浦九段との対決。渡辺二冠と同じく、挑戦権獲得のためには、まず自身の勝利が絶対条件。その上で行方八段・久保九段が共に敗れれば、プレーオフに持ち込むことができる。その場合、行方・久保・渡辺・広瀬の4名によるプレーオフとなる。
既に阿久津主税八段の降級は確定している。残る降級枠は1名。三浦弘行九段、森内俊之九段、郷田真隆九段の3名が残留を懸けて争う。各棋士の残留条件は以下の通り。
前名人の森内九段、今期は久々のA級順位戦だがいきなり降級の危機に立たされている。最終局は行方八段との対決。自身が勝利すれば無条件で残留確定。自身が敗れて三浦九段が勝利した場合、降級となる。
降級候補の筆頭格にいる三浦九段。残留へ向けて、まずは自身の勝利が絶対条件。敗れれば即降級となる。自身が勝利した上で、森内九段・郷田九段の一方が敗れれば残留できる。3名とも勝利した場合は、順位差の関係で三浦が降級となる。